ビーチダイビングとボートダイビングの楽しみ方

ダイビングで海に潜る方法は大きく分けて「ビーチダイビング」と「ボートダイビング」の2種類があります。海に潜ることを「エントリー」と呼びます。ここではそれぞれの特徴についてご紹介します。

①ビーチダイビング

その名の通り、ビーチから海に潜るダイビングです。ビーチから沖合にあるポイントまで歩いて行き、そして潜行を開始します。ポイントには海底まで長くて太いロープが垂れ下がっており、初心者はそのロープをつたって潜行を開始し、戻ってくる時も、そのロープをつたって昇ってきます。

ビーチからのエントリーの場合、一つ欠点なのが器材を身に着けて酸素タンクも背負ってフィンを履いてポイントまで移動するということです。ポイントに着いた時点では汗だくです。もちろん海に潜りますから汗は問題ないのですが、とにかく重たい、の一言です。またダイビングから戻ってくる時も疲れた状態でビーチを歩いて戻る必要がありますので、体には負担が大きいです。しかし、ダイビングに慣れるまではビーチでの練習も必要になりますし、重たい器材を身に付けて移動するという経験をすることも大切です。

②ボートダイビング

ダイバーたちに人気なのがボートダイビングです。経験本数が少ない場合は内海でダイビングをしますが、慣れてくると外洋に出てダイビングができるようになります。初心者は内海ダイビングですが、内海でもたくさんの生き物や起伏にとんだ地形を見ることができます。

ボートダイビングの場合、器材はまとめてダイビングスポットの軽トラックに積んでボートまで運んでくれます。ボートとは言っても中型の船舶でしっかりとしています。ボートに乗ったら10分ほどでポイントに到着します。

ボートに乗り込んで、器材のセッティングも終えればいよいよエントリーです。エントリーの仕方は大きく分けて2種類です。一つは「ジャイアント・ストロール・エントリー」、もう一つは「バックロール・エントリー」です。どちらにしても、ボートからエントリーする場合、どこからエントリーするのかを船長さんやインストラクターさんが教えてくれますので、指定の場所からエントリーしてください。またエントリー方法も指定されることが多いです。エントリー前にはレギュレーターを加え、呼吸をし、BCDにはたっぷりと空気を入れておいてください。BCDに空気を入れておかないと、沈んでしまう可能性がありますので注意をしてください。

(1)ジャイアント・ストロール・エントリー

これはボートのエントリーする場所に立って、足を大きくまたぐようにして飛び込むエントリー方法です。ボートからやや遠い位置を狙ってください。そうでないとボートに激突し器材が壊れる可能性があるからです。飛び込む際には、マスク、レギュレーターがはずれないように、しっかりと片手で押さえて飛び込みます。例えば、左手の手のひらの下の部分でレギュレーターを、左手の指先でマスクを押さえます。右手は頭の後ろに回しマスクのゴムがはずれないように押さえます。着水したら、レギュレーターをはずさずにそのまま呼吸を続けてください。このエントリー方法は初心者からできる簡単な方法です。

(2) バックロール・エントリー

これは背中から海に入るエントリー方法です。海面からの距離が50㎝ほどの場合はこのエントリー方法が行われます。エントリー箇所に座って海面を確認し、(1)と同様に、左手でマスクとレギュレーター、右手で頭の後ろのマスクのゴムを押さえてゆっくりと背中から入ります。着水したら、水の中で回転せずにそのまま左手と右手で押さえたまま呼吸を続け、自然と海面に浮き上がるのを待ちます。