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ダイビング終了後の後片付けと記録の取り方

ダイビングが終わりボートに戻ると、酸素タンクを置きマスクやフィンを取り、ウエイトベルトをはずし、身軽になりましょう。レギュレーターを外す前に酸素の残量を確認しておいてください。酸素タンクのバルブを閉めて、レギュレーターやBCDを外します。その後、再び酸素タンクのバルブを半開きにし、レギュレーターの酸素タンク接続部分にエアを当て、水分を飛ばします。水分を飛ばし終えたら、バルブは閉めておいてください。メッシュバックに荷物を入れて下船の準備をします。下船後は自分のメッシュバックを持って軽トラに積みます。ウエイトやウエイトベルトを借りていた場合は元に戻します。酸素タンクはそのままで大丈夫です。ただし、タンクのバルブにかぶせるカバーは外したままにしておいてください。「外れている=酸素の量が減っている」という証です。

下船後はウエットスーツや器材などを洗う作業に移ります。それぞれ専用のタンクがありますので、指定されたタンクに器材等を入れます。タンクには「カメラ専用」とか「レギュレーター専用」など書かれているのでそこに自分の器材を入れます。混雑している場合は、器材やウエットスーツをタンクに入れたまま先にシャワーを浴びるなど臨機応変に対応をしてください。

BCDについては念入りに洗ってください。BCDには大量の海水が入っていますので、パワーインフレ-たーにホースの先を押し当てて真水をBCDの中に入れ、十分入ったら海水も真水もパワーインフレーターより排出します。BCDによっては簡単に水抜きができる機能もついています。海水を抜いておかないと、乾いた時に臭いが残りますのでご注意ください。

すべての器材、ウエットスーツ、メッシュバックなどを洗ったら、専用の干場があるので自分の物は固めて干してください。

次の日にまたダイビングをする場合はそのまま干しておいてもかまいませんが、器材やウエットスーツが落ちないように気を付けてください。逆に1日だけのダイビングの場合は半乾きのまま持って帰ることになりますので、帰宅後はきちんと干すようにしてください。

後片付けが終わると次にログ付けが始まります。インストラクターと一緒に潜ったメンバーとでログ(記録)を付けていきます。専用の手帳がありますのでそれを使いましょう。記入する内容は「日付」「エントリーの時間」「海の中での滞在時間」「エキジット(海から出た)時間」「使用した酸素タンク」「ウエットスーツの仕様」「天候」「酸素残量」「どんな生物に出会ったか」などを記入します。またインストラクターからサインをもらってください。ログは自分がどんな海に潜ったのかを記録するものです。うまく行ったことや失敗したことも書ける日記的なものです。きちんと書いておきましょう。ログ付けもひと段落すればインストラクターから魚の紹介やダイビングの反省などもありますので、しっかりと聞いてください。

海から上がったら気分が悪くなってきた、なんかおかしいぞ

せっかく楽しみにしていたダイビングも次のようなことがあれば中止せざるを得ません。

①ダイビング前にアルコールを飲んだり、風邪薬などの薬を飲んだりした場合
②風邪をひいている場合
③高血圧の場合
④ダイビング直前の喫煙

以上の4つはダイビング中に判断力が鈍ったり、肺に障害を起こす可能性があるので謹んでください。

これだけではありません。ダイビング中に気分が悪くなることもあります。その原因は複数あり、1つは「船酔い」です。ボートエントリーする場合、ポイントまで10分ほどかけて船で移動しますが、その間に船酔いをしてしまう方もいます。そのためダイビング30分前に「酔い止め薬」を飲むと良いでしょう。酔い止め薬はダイビングスポットの受付でも購入ができます。普段車酔いしなくても船酔いをする可能性はありますので、できれば飲んでおく方がよいでしょう。

それから「窒素酔い」にも気をつけてください。深く潜れば潜るほど水圧の関係で空気に溶けていた窒素が体内の細胞に溶け込みます。空気は79%の窒素と21%の酸素で成り立っているとというのはご存知の方が多いですが、人間には窒素は不要な成分です。そのためその窒素を輩出しなければならないのです。窒素をうまく輩出できなければ「窒素酔い」を起こしてしまい、ちょうど酔っぱらいのような症状になりますので、この状態ではダイビングを続けることができません。判断力が鈍り、気分が高揚するため周囲に対する配慮が欠けてしまうこともあります。窒素酔いになれば浅瀬に移動をしてください。そうすると楽になります。

最後にですが、ダイビング終了後に気分が悪くなることがあります。その場合は「減圧症」を疑ってください。めまいがしたり、脱力感に襲われたり、呼吸困難や関節痛などがある場合は至急医師にかかることをお勧めします。最悪の場合意識不明の重体に陥る可能性があるからです。減圧症の厄介なところはダイビング終了後すぐに症状が出るというわけではありません。少し時間を置いてから現れることもあります。またダイビング後にすぐに飛行機に乗ったりするなど高所に移動することで減圧症になる恐れがあります。

減圧症は、体内の細胞に吸収された窒素の気泡が膨張し泡状になることによって引き起こされます。通常は海面より5mで安全停止を3分することによって体内に残っている窒素を排出することになります。この気泡が体内のあちこちでできるため様々な症状を引き起こすのです。

減圧症にならないためにも日ごろからの健康管理に留意することと、ダイビング前の飲酒、喫煙を控え、睡眠をしっかりととることを心がけてください。またダイブコンピュータを利用して海での滞在時間をきちっと管理することも大切です。初心者ダイバーは必ずインストラクターの指示を守り、途中で気分が悪くなればインストラクターやバディに遠慮なく伝えることがあなたの命を守るためにももっとも大事なことです。

迷路のような海でいつのまにか一人ぼっちになってしまったら?

地上でも地図がなければ初めてのところでは迷います。それと同じで、海の中はまるで迷路です。しかも地上と大きく違うのは「波の力」です。

自分は同じ箇所で停止しているつもりでも海の中の波の力はとてつもなく大きいです。一瞬で数メートル~数十メートル流されます。うねりが強い時は注意をしてください。

ダイビングはインストラクターを中心に5~6名のチームで潜ることが一般的です。多くても10名までです。必ずバディと一緒になって潜りますが、やはり海の中は地上とは違う別世界ということもあり、夢中で生物の写真を撮ったり、地形を観察したり、ウミガメがいれば追いかけたくなります。インストラクターは今いる場所から移動するときは合図をしてくれます。例えばインストラクター自身の酸素タンクを金属の棒で叩くことで金属音を発し、それが移動の合図となることが多いです。しかし、写真撮影に夢中になっているとその合図を見逃してしまい、自分だけ取り残されてしまうこともあります。

また、大きな岩の下に隠れている生物もたくさんいます。そのため岩の下でその生物が顔を表すのを待っているうちに岩の上にいる他のメンバーたちが次のポイントへ移動しているなんてこともあります。

では、チームとはぐれてしまった場合どうすればいいでしょうか。

確かにゲージにはコンパスのついている物が多いですが、価格によってはコンパスがない物もあります。ライセンス取得時にはコンパスの使い方を習いますが、とにかく初心者にはややこしいので、なかなか覚えられないのが現状です。

海の中で方向感覚も分かりにくく、地形も似ているので、元来た道を戻るというのも初心者ダイバーには無理に近いことです。ベテランダイバーで、インストラクターを伴わずに自由にダイビングをしている人でも、自分が乗ってきた船に戻れないで別の船のところに行ったり、集合時間になっても現れなかったりすることなどもあります。

初心者がまずするべきことは2つあります。1つは、その場を動かないことです。インストラクターは途中で気づきますので、あなたを必ず助けに来てくれます。あなたが勝手に動いてしまうと、この広い海の中ではどうしようもありませんので、あなたはゆっくりと呼吸をしながら体力を使わずにその場でじっとしておいてください。

2つ目ですが、いつまで経ってもインストラクターが来てくれない時があります。その場合まずは5分その場で待機してください。それでも来ない場合は、自分でそのまま上に浮上をしてください。急浮上しなくても構わないのでゆっくりと浮上をし、海面より5m付近で安全停止を3分間行いそして海面に出てください。海面に出れば、シュノーケルに切り替えて酸素を使わないようにし、フィンを脱ぐことができればフィンを脱いで周りにアピールできるようにフィンを振ってください。フィンが自分で取れない場合は、声を出したり、手を振ったりしてしっかりとアピールをしてください。海面に出た際はBCDにエアをたっぷりと入れ、浮いていられるようにしてください。

そうすると誰かが気づきいてくれます。

ピンチ!あと数分で酸素がなくなってしまう

ダイビング中に起こって欲しくないのがエア切れです。初心者はダイビングに慣れていないためにエアを過度に使ってしまうこともあり、ダイビングが終わった後、酸素タンクのエアの残量を見て、ゾッとすることがあります。

エアを使いすぎる原因がいくつかあります。

一つ目は、呼吸速度が速すぎるということです。海に潜るとやはり地上とは環境が異なるため不安になったり、他のメンバーよりも自分は下手なのではないかと焦ってしまったりして自然と呼吸が速まってしまいます。呼吸は一定のリズムでゆっくりと吸って、吐いて、吸って、吐いてをしないと余計なエアを使いすぎることになります。

二つ目は、BCDのエアの量の調整の失敗です。エントリーした後海底でいったんBCDにエアを入れて中性浮力を保とうとしますが、そこでパワーインフレーターの給気ボタンを何度も押してしまい、BCDにエアを入れすぎることになるのです。

それではなぜエアを入れすぎるのでしょうか。実はBCDにエアを入れてもすぐには浮き上がりません。だいたい2秒後くらいから浮かび上がると言われています。しかし、初心者にとってはこの2秒が長いのです。エアを入れたらすぐに浮かび上がると思ってしまうので、自分が浮かび上がらなければ「エアが足りていないのかな」と思ってしまい、追加でエアを入れてしまうのです。

着底後だけではありません。海にはダイナミックな地形があります。海底18m付近から徐々に10mまで浮上し、新たな景色を見ることもあります。このように所々浮上しながら海の中でツアーをするので、「なかなか上に上がれない」と焦ってしまい、パワーインフレータからエアをどんどん足してしまい、結局エア切れ近くになります。

インストラクターは途中で全員のよエアの残量を確認します。エアの残量はゲージを見れば分かりますので、インストラクターに手を使って伝えてください。その状況でインストラクターは次のポイントに進むか、または引き返すか、極端な場合、エア切れしかけているダイバーだけを先に上がらせることもあります。

インストラクターも確認してくれますが、ご自身もこまめにエアの残量を確認してください。

では、実際にエアがなくなりかけている、またはなくなった場合はどうすれば良いのでしょうか。

絶対に焦ってはいけません。まずはインストラクターやバディに自分がエア切れであることをアピールしてください。首の前で手を開いて左右に手を動かしてください。これがエア切れの合図です。ダイビングではこのように声を出せない分、仕草で伝える言語があります。

バディは常にあなたの近くにいますので、いち早く異変に気づくはずです。バディは自分のオクトパスをあなたに差し出すので、あなたは自分のレギュレーターをはずし速やかにバディのオクトパスを装着し手ください。

ここであなたが絶対にしてはいけないことが3つあります。
一つ目は苦しいからと言って勝手に海面目指して急浮上してはいけません。減圧症にかかる可能性があります。二つ目はバディのレギュレーターを奪わないようにしてください。必ずバディのオクトパスを借りてください。三つ目は、エアがなくなったからと言って呼吸を止めて我慢することはしないでください。ゆっくりと自分の肺の中の空気を口をすぼめて出しながらエア切れのサインを送ってください。

なぜか浮き上がる、そんな時はこうするべし!

あなたが両手で壁を押します。すると壁は同じ力であなたを押し返します。もしあなたの力が強ければ、あなたは壁を壊すことになります。もし壁の方が強ければ(つまり硬ければ)、あなたはけがをします。何も起こらない状態、つまり押す力と押される力が同じ状態であることと「つりあっている」と言います。

これは水の中でも同じことです。ある物体を水に入れると、その物体は水に対して下向きの押す力が働きます。逆に、水はその物体を同じ力で上向きに押し返そうとする力が働きます。これが釣り合っている時が「浮きも沈みもしない」状態、つまり「中性浮力がとれている」状態であるとダイビングでは定義づけられます。

しかし、ダイビング初心者はこの中性浮力をとるのが難しく、ダイビング中に浮き上がったり、沈んでしまったりしてインストラクターやバディの助けが必要なる場面がよく見られます。

ダイビング中に浮き上がる場合は、あなたが軽い状態になっているということです。その原因は2つあり、1つは「エアの量が多い」、もう1つは「ウエイト」が適性ではないということです。

エアの量が多い場合は、BCDのエアを抜くことが大事です。エントリー時はエアをBCDに十分に入れます。そして潜行していくときに、エアを抜いていくのですが、潜行中にエアを抜く働きをするのが「パワーインフレ―たーホース」です。これはBCDと直結しており、「排気ボタン」「吸気ボタン」がありますので。それぞれのボタンを押しながらBCD内のエアを抜いていきます。パワーインフレーターを使う場合は、泳いだままの姿勢ではなく、やや立った姿勢で行い、左肩をあげてインフレーターホースを左手でもって上に伸ばして使います。こうすることでエアが抜きやすくなります。この作業を潜行中に行い、着底後はほんの少しだけエアを入れます。このときに、パワーインフレーターの吸気ボタンを軽く押すだけにします。これを何度も何度も押したりすると酸素タンクのエアがなくなるばかりか、BCDにエアが入りすぎて結局浮く原因となります。着底後、BCDに少しエアを入れた後は、呼吸で中性浮力を保ちながらダイビングを楽しんでください。

また、ウエイトの重さが軽すぎると浮いてしまいますので、自分にあった適切な重さのウエイトを選ぶようにしてください。ただ、どの重さが適正かはダイビングの経験にもよります。3kgという人もいれば、5kgという人もいます。インストラクターは予備のウエイトを持っているので、浮き上がる場合はインストラクターがウエイトを補充してくれます。

今度は、沈む場合について考えていきます。沈む場合はエアが少ない、またはウエイトが重すぎることが考えられます。そこで、パワーインフレーターを使ってエアを補充する必要があります。通常はパワーインフレーターで対応します。それ以外にも、インストラクターに手伝ってもらってウエイトをはずしてもらうという方法があります。

マスクが曇った!レギュレーターが行方不明に...

ダイビング中に起こりうるトラブルとして「マスク」に関することと「レギュレーター」に関することの2つがあります。

「マスク」に関しては3つのトラブルがよく発生します。一番多いのは、ダイビング中にマスクが曇るということです。次に多いのは、マスクの中に海水が入ってくるということです。最後に多いのは、相手のフィンなどに当たった結果マスクが外れてしまうということです。

特にマスクが曇ったり、海水が入ってきたるする場合の多くは、マスク装着時に前髪が数本マスクと肌との間に入り込んでしまい、少しの空間から海水が入ってくることによって起こります。また、エントリーの衝撃で知らず知らずのうちにマスクがずれていたりするなども考えられます。

いずれにせよ、海水がマスクの中に入ってくるので一時的に目が痛くなります。そこで、「マスククリア」を行います。マスククリアをすると、マスクの曇りや中に入ってきた海水を一気に取り去ることができます。

やり方はとても簡単で、マスクの上部を額から離さずにの下を軽く上げて肌とマスクの間に少し空間を作ります。本当に少しの空間で充分です。そのままの状態で下から上を見上げながら鼻から一気に息を吐き出します。その勢いで曇りが取れて、中に入ってきた海水もすぐになくなります。スッキリしたらもう一度マスクをきちんと装着します。

またダイビング中に魚を見たり地形を見たりすることに集中していて他のダイバーとの位置関係に気付かずに、相手のフィンに当たってマスクがとれてしまうこともあります。バディが気づいてくれればマスクを見つけてくれますが、どうしようもない場合(マスクが流されてしまった、マスクが壊れてしまって装着が不可能になった)、このままダイビングをするのは危険すぎるので、ゆっくりと浮上してダイビングを中止しなければなりません。

次にレギュレーターのトラブルについてです。よく起こるトラブルは、チームで行動している時に別の人のフィンが当たり、その衝撃でレギュレーターが口から外れてしまう状況です。レギュレーターは酸素タンクと接続していますので、レギュレーターが外れたからと言って大騒ぎしないでください。まずは呼吸を止めないことが肝心です。海水が口の中に入ってこないように口を小さくして口笛を吹くような感じでゆっくりと息を吐きます。そうしながら右腕を下から後ろへ、そして上にクルッと回します。そうするとレギュレーターのホースが腕にからみますので、もう一度レギュレーターを口に装着してください。レギュレーターは外れた時にその内部に海水が入ります。そのため、口に加え直したあと、レギュレーターの全面についているパージボタンを押してください。そうするとレギュレーター内部にたまった海水が吐き出され、今まで通りに呼吸ができるようになります。このことを「レギュレーターリカバリー」と言います。また何らかの事情でレギュレーターそのものが壊れてしまった場合は、予備のオクトパスで対応をしてください。

耳が痛い!どうなってるんだ?

飛行機の離陸時やエレベーターで高層階に向かう時など、今いる場所から高い場所などに急激に移動したときに、耳に違和感を覚えることはありませんか。何か、耳が詰まったような、聞こえにくくなったような、そんな感じの経験があると思います。ひどい場合は痛みが伴うこともありますが、皆さんはいかがでしょうか。

その違和感をなくすのが「耳抜き」です。海に潜ると気圧の関係から耳が痛くなることがあります。これは個人差もありますので、全く痛くならないダイバーもいます。また、普段は痛まないのに、今回は耳が痛くなったというダイバーもいます。痛みをそのままほっておくと、難聴になったり、最悪の場合は耳が聞こえなくなる恐れがありますので、耳抜きの練習は必ずしておいてください。

実は気圧だけが原因ではありません。体調も大きく関わってきます。前日にアルコールを飲みすぎたり、睡眠不足であったり、風邪を引いていたりするとダイビング中に耳が痛くなりやすいです。愛煙家もご注意ください。ダイビング前日は無理をしないように体調を整えてください。

ダイビングではどのようなタイミングで耳が痛くなるかというと、一番多いのが海面から潜って着底するまでの間です。ポイントから海底に垂れているロープをつたって潜行するのですが、およそ15mほどの距離を潜ります。ゆっくりとロープをたどりながら潜りますが、その際に徐々に耳が痛くなります。

【耳抜きの方法】

様々なやり方ありますが、①唾を飲む、②レギュレーターをしっかりくわえ、マスクの上から鼻をつまんで、くしゃみするような感じで耳から空気を出す、という方法が一般的です。

耳抜きが苦手な人は、海にエントリーしたあと海面でまずは耳抜きの練習をしてください。また、潜行中も5m潜ってはいったん耳抜きをし、また5m潜っては耳抜きをするなど、着底前に何度か耳抜きを行ってください。とにかく何か耳が聞こえづらいなどの違和感を感じ始めたら、耳抜きをスタートすることが肝心です。痛くなってから耳抜きをしても手遅れになる場合もあります。

また潜行中に耳抜きができなくなってしまった場合は、いったんBCDにエアを少し入れてゆっくりと1mか2m浮き上がってから耳抜きにチャレンジしてください。

普通は両耳が痛くなり、両耳に対して耳抜きを同時に行いますが。人によっては片方だけ耳が痛くなることもあります。その場合も同じように唾を飲んだり、マスクの上から鼻をおさえて「フンッ!」とやれば解消しますが、それができにくい場合は、違和感を覚えている耳を上向きにしてから耳抜きにチャレンジしてださい。そうすると耳抜きがしやすくなります。

いろんな手法を試してみても、それでも「耳に違和感」が残る場合は、耳鼻科に行ってください。私も一度耳鼻科に行きましたが、耳が原因ではなく自分でも感じていない鼻づまりが原因で耳が痛くなることが分かりました。万が一、1本目で違和感を感じたら、2本目のダイビングは中止にするなどの対応もとってください。

安全停止を怠ると体に負担がかかります

「すべてのダイビングでは安全停止をしなければならない」と思わなければなりません。安全停止とは、ダイビングを終了する前にしなければならないことです。具体的には、ボートに戻る場合、海底からボートにつながっているロープ(エントリー時に使用したロープ)をつたって海面に浮上しますが、海面から5mのところで3分間以上停止することを「安全停止」と呼びます。

ダイビング中は海水に溶け込んだ窒素が体内に吸収されます。窒素の量が体内で多くなるといわゆる「窒素酔い」というのが起こり、最悪の場合は死に至ることもあります。ですから、いったん安全停止を行い、体内にある余分な窒素を排出する役割がこの安全停止にあります。

地上にいると空気を感じることがありませんが、高所ではお菓子の袋は膨らむのをご存知でしょうか。それは高所では「気圧が低くなる」からです。つまり物体に対して空気が押す力が減るからです。地上でいるときの袋にかかる圧力(つまり押す力)は、高所では弱まるので逆に袋が膨らむのです。

これと同じことが海の中でも起こります。深く潜れば潜るほど水圧は大きくなります。従って、体への負担も知らず知らずのうちに大きくなるのです。当然水中に溶けている窒素も深いところでは小さくまとまっていますが、海面に上がれば上がるほどそのまとまった窒素は大きく膨らみます。つまり海面では水圧が低いからです。窒素は大きく膨らむと気化する働きがあります。気化した窒素は泡になり体内のあちこちで悪い働きをするようになります。そこで安全停止を行い、体内に残っている窒素を排出する必要があります。

ただ、エア切れや事故などで安全停止をしている余裕がない場合があります。その場合は安全停止をせずに急浮上しなければなりませんが、かなりリスクを伴います。

急浮上する場合は、左手を上にあげ、顔も上にあげた状態で「ア~」と叫びながら急浮上することで万が一の危険性を回避することができます。

安全停止のタイミングはインストラクターが伝えてれます。「ここで安全停止をしましょう」と合図をしてくれますし、3分間測ってくれていますので安心してください。

ただ、チームの人数が多いとインストラクターは全員の様子を見ておかなければならないので、できればダイブコンピュータを使用することが望ましいです。ダイブコンピュータは腕時計型で、しかも機能が満載です。自分が今水深何メートルのところにいるのかが分かりますし、また安全停止が始まったら自動で3分カウントしてくれます。それに、通常は海面から5mで安全停止ですが、海の中は波があるので、常に5mで停まっているわけではなく、4mの位置になったり、6mの位置になったりします。ダイブコンピュータはそれも計算して「あと何分安全停止が必要である」ということをタイマーで伝えてくれ、時間がくるとアラームでダイバーに知らせてくれます。さらに、体内窒素残量の目安も自動で計算してくれるのでよりダイバーを危険から守ってくれる働きがあります。

すぐ慣れる!海の中での呼吸法

海での呼吸で絶対に忘れてはいけないのが「絶対に息を止めない」ということです。息を止めてしまうと死に直結する恐れがありますので、呼吸を続けてください。「当たり前」だと思うかもしれませんが、きれいな魚、大きな魚を見ると感動のあまり呼吸をすることを忘れるダイバーもいるからです。

海ではレギュレータのマウスピースを上の歯と下の歯で噛んでいるのと、マスクが鼻全体を覆っているので、最初は呼吸に違和感を覚えます。常に口呼吸となり、鼻から呼吸はしづらいです。

ゆっくりと「吸って」「吐いて」「吸って」「吐いて」を繰り返してください。本当にゆっくりと呼吸をしてください。慣れない環境に放り込まれると緊張して呼吸が速くなってしまし、心臓がドキドキし、パニックになってしまうこともありますので、とにかく長く吸って、長く吐いてを海面、海中で繰り返してください。

ボートダイビングの場合、エントリー時(海に飛び込む時)は、その衝撃でマスクやレギュレーターが外れないように、片手でマスク、レギュレーターを押さえて飛び込みます。しかし、何らかの形でマスクがとれてしまったり、レギュレーターが外れてしまうこともあります。そんな場合でも落ち着いて呼吸をしてください。BCDにエアを入れて飛び込みますので、まず溺れる心配もありませんし、海面に浮かんでいる間は、周りの景色も見れますのでとにかく楽にしてください。

初心者はすぐにエントリーした後すぐに呼吸が苦しくなってレギュレーターを外して通常の呼吸をしようとしますが、これでは体が慣れません。海面にいても常にレギュレーターを外さないようにしてください。

エントリーに失敗したり、思わすレギュレーターを外してしまうと、塩水が口の中に入ってきます。海面にいるときはまだしも、海中でレギュレーターが外れてしまうと大量の海水が口の中に入ってきます。そうならないように、エントリー時も海中でも口は小さくしておいてください。万が一レギュレーターが海中で外れたとしても、口を小さな状態にしておき、少しの隙間から息を吐きながら、レギュレータを再度口にくわえます。レギュレーターが海中で外れるとレギュレーターの中に海水が入ってしまいますので、再度口にくわえたあとはレギュレーターの前面についている「パージボタン」を押して海水を外に出してください。これで元通りに呼吸ができます。

また海水を口に含んでしまった場合、口がからからになって気持ち悪くなりますが、そのままゆっくりとレギュレーターをつけたまま呼吸をしてください。1~2分経てば慣れてきますので大丈夫です。

冒頭でも書きましたが、絶対に呼吸を止めないでください。そしてゆっくりと呼吸をすることをこころがけてください。海に潜ったら一度着底をし、インストラクターが「呼吸は大丈夫か?」と確認をしてくれます。呼吸が乱れているダイバーには「ゆっくりと」と合図を送ってくれ、呼吸が落ち着くまで待ってくれます。大きく吸って、大きく吐いて、長く吸って、長く吐いて・・・。これを繰り返してください。

もうこれで悩まない!機材のセッティング方法

慣れるまでが大変なのが器材のセッティング方法です。
レンタルであってもショップで購入しても、海でセッティングをするのが自分ですでので速くセッティング方法を覚えてください。

ショップで購入したレギュレーターとオクトパス(レギュレーターの予備)とゲージ(方向、水深などが分かるもの)はショップ側で接続した状態で納品されます。またレンタルの場合もレギュレーターとオクトパス、ゲージは一体化しているので、これは問題ありません。

さて、今あなたのメッシュバッグには「BCD」「レギュレーター(兼オクトパス・ゲージ)」「マスク」「シュノーケル」「フィン」「グローブ」「ブーツ」が入っていると仮定してください。事前にマスクとシュノーケルは接続しておきましょう。シュノーケルを差すだけですので簡単に接続できます。「フィン」「グローブ」「ブーツ」も問題なし。ややしいのが「BCD」「レギュレーター」「マスク」です。

ボートに乗る場合で説明します。ボートには20人くらいが座れるようになっており、一人ひとりの席に穴があいています。この穴に酸素タンクが置かれます。タンクはスタッフが運んでくれますので、自分で置く必要はありません。しかしダイビングが終わって海からあがった後は、自分で穴にタンクを入れる必要があります。ボートに乗ったら必ずウェイトとウェイトベルトをもらうことを忘れないようにしてください。これがなければ海で浮き上がってしまいます。

ボートに乗ったら出航する前にまずは酸素タンクから正常に空気が出ているか、その空気から異臭がしないか確認します。ブルブにはOリングという黒い丸い形のリングがついており、これがあることで空気の漏れを防ぐのですが、何かひょうしにこのOリングがなくなっていることがありますので、これがないと空気が漏れてしまい危険になりますから、すぐにタンクを取り換えてもらうようにしてください。

次に「BCD」「レギュレーター」「酸素タンク」をつなぎます。タンクの上部の突起にBCDの背面をひっかけます。BCDの背面の上部に輪になっている箇所があり、それにタンクの上部のバルブ部分を通します。そしてBCDの背面の中ほどに太いマジックテープがありますので、タンクがはずれないようにギュッと閉めます。これがゆるいとダイビング中にタンクがはずれる可能性があります。

そしてレギュレーターとタンクのバルブを接続します。レギュレーターからはケーブルがいくつか出ているので、ダイビング中にバラバラにならないようにBCDに専用の通す穴がありますから、そこに通してまとめておきます。レギュレーターとタンクを接続したら、タンクのバルブを回し空気の残圧を確認します。確認がとれたらその数値を覚えてきます。バルブを完全に閉めてセッティングはおしまいです。

ボートがダイビングポイントまで来たら、タンクのバルブを全開にしてください。バルブを閉めたまま海に飛び込むことは危険です。

マスクは曇り止めをしてからマスクを着けてください。マスク内部に前髪が入らないようにしてください。少しでも空間があるとそこから海水が入ってきますのでご注意ください。