マスクが曇った!レギュレーターが行方不明に...

ダイビング中に起こりうるトラブルとして「マスク」に関することと「レギュレーター」に関することの2つがあります。

「マスク」に関しては3つのトラブルがよく発生します。一番多いのは、ダイビング中にマスクが曇るということです。次に多いのは、マスクの中に海水が入ってくるということです。最後に多いのは、相手のフィンなどに当たった結果マスクが外れてしまうということです。

特にマスクが曇ったり、海水が入ってきたるする場合の多くは、マスク装着時に前髪が数本マスクと肌との間に入り込んでしまい、少しの空間から海水が入ってくることによって起こります。また、エントリーの衝撃で知らず知らずのうちにマスクがずれていたりするなども考えられます。

いずれにせよ、海水がマスクの中に入ってくるので一時的に目が痛くなります。そこで、「マスククリア」を行います。マスククリアをすると、マスクの曇りや中に入ってきた海水を一気に取り去ることができます。

やり方はとても簡単で、マスクの上部を額から離さずにの下を軽く上げて肌とマスクの間に少し空間を作ります。本当に少しの空間で充分です。そのままの状態で下から上を見上げながら鼻から一気に息を吐き出します。その勢いで曇りが取れて、中に入ってきた海水もすぐになくなります。スッキリしたらもう一度マスクをきちんと装着します。

またダイビング中に魚を見たり地形を見たりすることに集中していて他のダイバーとの位置関係に気付かずに、相手のフィンに当たってマスクがとれてしまうこともあります。バディが気づいてくれればマスクを見つけてくれますが、どうしようもない場合(マスクが流されてしまった、マスクが壊れてしまって装着が不可能になった)、このままダイビングをするのは危険すぎるので、ゆっくりと浮上してダイビングを中止しなければなりません。

次にレギュレーターのトラブルについてです。よく起こるトラブルは、チームで行動している時に別の人のフィンが当たり、その衝撃でレギュレーターが口から外れてしまう状況です。レギュレーターは酸素タンクと接続していますので、レギュレーターが外れたからと言って大騒ぎしないでください。まずは呼吸を止めないことが肝心です。海水が口の中に入ってこないように口を小さくして口笛を吹くような感じでゆっくりと息を吐きます。そうしながら右腕を下から後ろへ、そして上にクルッと回します。そうするとレギュレーターのホースが腕にからみますので、もう一度レギュレーターを口に装着してください。レギュレーターは外れた時にその内部に海水が入ります。そのため、口に加え直したあと、レギュレーターの全面についているパージボタンを押してください。そうするとレギュレーター内部にたまった海水が吐き出され、今まで通りに呼吸ができるようになります。このことを「レギュレーターリカバリー」と言います。また何らかの事情でレギュレーターそのものが壊れてしまった場合は、予備のオクトパスで対応をしてください。